救助の顛末
遭難パーティから事故の連絡を受け、阿曽原小屋に警察無線でアクシデントの一報入れてから、すぐに私は現場に向かいました。仙人温泉小屋上流一つ目の滝までアクシデントグループは下山していました。一行の足取りは非常に遅くて、阿曽原小屋までたどり着けそうもありませんでした。
転落者は頭に裂傷がありましたが、出血は止まっていました。ただアクシデントのショックで、登山道を歩くことに恐怖を感じているようでした。
加えて、登山ツアー会社が無認可の会社だったので、アクシデントに対する処理が的確ではありませんでした。ガイドは役にたたず、責任者はオロオロ、ウロウロ、ヨロヨロしているばかりでした。
警察無線で阿曽原小屋と連絡を取り合い、アクシデントグループを私が先導して下山をしていると、阿曽原小屋が手配した防災ヘリが仙人温泉小屋のヘリポートに黒部警察署の救助隊員二名を降下させました。
ほどなく、救助隊員とアクシデントグループが合流して、隊員が転落者の傷を確認した結果、ヘリで病院に搬送することになりました。女性の転落者の夫もヘリに同乗して病院に付き添うことになりました。他の登山者はツアーを続行して下山して行きました。
これが、救助の顛末です。
仙人温泉小屋に無線機はあるものの、直接警察とは連絡が取れないため、事故の際は阿曽原温泉小屋との連携で救助活動を行っています。ツアー登山では、利益優先の旅行会社が多くて登山の本質がうやむやになっているようです。 ツアー会社もですが、参加者にも問題はあります。そして、受け入れる山小屋にも問題が無い訳ではないのです。
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